実はAmazonは面接のためにどのような準備をすれば良いのか全て公開している - GIGAZINE

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実はAmazonは面接のためにどのような準備をすれば良いのか全て公開している




優秀な人材を求めるAmazonでは、面接では何が重要視されるのか、何を準備しておくべきか、さらにはどのような回答が求められているのかについて、非常に具体的なアドバイスを公開しています。このAmazonが求める回答方法に沿って面接の準備をしておくことは、実はAmazonが求める人材としてふさわしい経験や考え方を身に着ける大きな手助けにもなっています。



In-person interview - Amazon.jobs

https://www.amazon.jobs/en/landing_pages/in-person-interview



Amazonの文化

どんな企業でもそうですが、「企業文化」というものがあります。企業文化を知ることは、その企業の面接に向けての準備の第一歩。Amazonでは「about Amazon(Amazonについて)」ページだけでなく、「Amazonの1日」というムービーを公開しており、面接に臨む前に理解することを求めています。



Amazon 2017 – 365 Days of Day 1 - YouTube

またAmazonですでに働いている「Amazonian」を知ることも、Amazonの企業文化を理解する助けになるとのこと。

◆リーダーシップの原則

Amazonでは新しいプロジェクトについて議論したり、問題解決の最良の方法を決めたりするときなど、あらゆる場面で「リーダーシップの原則」を使っているとのこと。この原則はAmazon独自のもので、すべての候補者はリーダーシップの原則に基づいて評価されます。面接に臨むにあたっては、これまでの職歴の中でリーダーシップの原則をどれだけ適用してきたかをしっかり考えておくべきだとのこと。

リーダーシップの原則に考慮すべき項目は以下の通りです。



・徹底的に顧客と向き合うこと

・リーダーとはチームの所有者であり、すべてのチームの仕事はリーダーの仕事

・多様な視点を受け入れつつ、強い判断力と良い規範を持つこと

・好奇心旺盛で学習に熱心であること

・リーダーとはリーダーを育てるもの

・最高の水準を常に求めること

・物事を長期的視点で考え、結果を求めて大胆な方向性を作り出すこと

・リスクを計算し、臨機応変に対応すること

・信頼を勝ち取ること

・信念を持ち、揺るがないこと。チームの結束に対して妥協しないこと

・結果を出すこと



◆経験に基づく質問と回答

上記のリーダーシップの原則は、すべて過去に直面した状況についての具体的な「行動」ベースで質問されます。Amazonによると、「マンハッタンにいくつの窓があると思いますか?」などの論理的思考力を問うような類の問いはまったく信頼できないとのこと。Amazonで成功できるかどうかは、すべて過去の行動や対応を基準として判断するそうです。

質問の例としては、



・可能な解決法がいくつかある問題に直面したときの行動について。問題は何で、どのように行動し、経過に応じて対応したか?選んだ策の結果はどうだったか?

・いくつのリスクを負い、間違いを犯し、失敗したか。それに対してどのように応答し、そこから何を得て、成長したか?

・戦略立案のためにどのようにデータを活用したか?



などが問われるとのこと。



◆STAR式回答

Amazonでは、上記の行動ベースの質問に対して、以下のSTAR式回答法が有効だとアドバイスしています。STARとはそれぞれ、



SITUATION(状況)

TASK(課題)

ACTION(行動)

RESULT(結果)



であり、リーダーシップの原則にまつわる過去の失敗と成功の体験談は、状況・課題・行動・結果を具体的に実証するのが良いとのこと。Amazonは「失敗は確信にとって必要なもの」と考えており、早期に失敗し、それを正すまで繰り返すことが大切だと考えているそうで、失敗談もSTAR式回答によってしっかりと分析して将来に生かせるまで消化できていれば、高く評価されるようです。

◆模範的な回答のためのヒント

インタビューで高評価を得るためのポイントは以下の通りだとのこと。



・リーダーシップの原則を取り入れて、行動ベースの質問にSTAR式回答法で答える練習をすること

・それぞれの回答には、「始まり」と「終わり」があるのを意識して、問題・状況・採った行動・結果を説明すること

・状況についての説明は簡潔にしつつ、フォローアップの質問に対してより詳細に答えられるよう準備をすること。独自のスキルを強調できる例を選択すべし

・具体的な事例を出して、リスクを持ちつつ成功したり失敗したりして、成長したことを証明すること

・具体的であることが重要。一般化や抽象化は避けること。各質問に対しては、1つの状況を詳しく説明し、データや指標を使って具体的な例を補強すべし

・具体的である方が簡単なもの。ストーリーの一部を着飾ったり省略したりしないのが大切



◆技術的な面接への準備

ソフトウェア開発エンジニアやテクニカルプログラムマネージャーなどの技術職への面接の準備に対しては、特別に以下のページを用意しています。プログラミング言語、データ構造、アルゴリズムオブジェクト指向、データベースなど、各技術項目に関してAmazonが求めること、求めないことが書かれています。



Software development topics - Amazon.jobs

https://www.amazon.jobs/jp/landing_pages/in-software-development-topics



◆面接前の心構え

Amazonの目的は、頭がよく、思慮深く、顧客に奉仕できる人を雇うことだとのこと。「なぜAmazonを選んだのか?」というのは普通の問いですが、何がAmazonへの合流を促したのかという事実は、Amazonが候補者がどのような人物かを理解できる良い材料なので、自身の考え方のプロセスを共有できるように準備をしておくべきだとのこと。具体的なアドバイスは以下の通り。



・応募する役職、チームについて興味を持っていることを説明する準備をしておく

・質問に答えるときは簡潔でありつつ詳細であること

・確かな回答をするのに十分な情報が与えられていないと感じた場合、より多くの情報を求めるのを恥ずかしがらないこと



◆面接当日

面接当日の行動についても具体的に提示しています。



・15分早く到着し、面接に臨む。写真付きの身分証を用意しておく。

・面接会場のAmazonオフィスは犬にフレンドリーな環境なので、アレルギーがある場合は事前に伝えておくべき



Meet some of the cutest dogs at Amazon - YouTube

・快適でカジュアルな装いであること。ほとんどのAmazonオフィスは普段着の人であふれているとのこと。Amazonが興味があることは、「何を着ているのか」ではなく「あなたがすべきこと」

・面接担当者は2〜7人。すべての面接担当者は、「背景と技術が要求をどれだけ満たしているかだけでなく、そのポジションを超えて成長していく可能性を、リーダーシップの原則の観点で評価する。面接担当者に応じて回答を調整すべきではなく、すべての面接担当者に対して同じ方針で臨むのが良い

・各インタビューの時間は45分から1時間

・履歴書は自分用にコピーを持ってきてもOK

・面接が昼時の場合、ランチが提供される。食事の好みがあれば、事前に伝えておいてOK

NDA(秘密保持契約書)へのサインが求められる

・バーチャルインタビューを求められた場合、Amazon Chimeをダウンロードしておくべき



◆面接についての補足

・オンラインでの「実演」を求める場合があり、その場合は通知がされる

・面接に宿泊が必要な場合、旅行の手配を求めればOK。旅行代理店に手配してもらえる

・必要経費は面接後に提出すること

・面接後のメールでのアンケートには迅速に応じること

・結果は面接から5営業日以内に行われるので、万一遅れている場合は急かしてOK。