これまでの思い出とこれからの思い出

生まれ育った故郷を離れて、既に10年が過ぎている。
今でもよく思い出す、10代の時眺めていたいろんな風景を。
友人と泳いだ川の日射しや、雪が降った朝のまぶしさ、厳しい波が立つ海辺...。


当時は自分の将来のことやら、もっと外の世界のことで不安でいっぱいだったけれど、今思い出すのはただまぶしいばかりの光景だ。


今いる2人のこどもの記憶がつくられていくのは、まだまだこれからである。
10年、20年、さらに30年後、彼・彼女らの記憶に残るのはどんな思い出だろうか。


そして、その記憶の一部にいるはずの自分は、
そんな存在だろうか。


そんなことを考えていたものだから、
目の前にいるまだ2歳の息子に聞いてみた。
「なぁ、おまえは今幸せか?」


息子は、
「あっぱー!」
と言った。